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第5土曜特集 糖尿病治療・研究の最前線2021
治療法
イメグリミンの作用機構とポジショニング
Imeglimin:its mode of action and drug positioning
植木 浩二郎
1
Kohjiro UEKI
1
1国立国際医療研究センター研究所糖尿病研究センター
キーワード:
グリミン
,
ミトコンドリア
,
インスリン抵抗性
,
インスリン分泌
Keyword:
グリミン
,
ミトコンドリア
,
インスリン抵抗性
,
インスリン分泌
pp.537-540
発行日 2021年1月30日
Published Date 2021/1/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27605537
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イメグリミンは,はじめてのテトラヒドロトリアジン(グリミン)系の経口糖尿病薬であり,血糖降下の機序として,ミトコンドリア機能改善を介する肝臓・骨格筋でのインスリン抵抗性の改善と,膵β細胞におけるインスリン分泌能の亢進の双方が寄与していると考えられている.これまで第Ⅱ相および第Ⅲ相臨床試験がわが国を中心として海外でも行われ,単剤でも既存の経口糖尿病薬やGLP-1受動態作動薬,インスリンなどの注射薬との併用でも良好な血糖降下作用が認められている.一方で,これまでのところ大きな副作用は認められておらず,2021年にはわが国において上市されると予想されているが,比較的幅広い患者層に対して,第一選択薬としても併用薬としても使用可能と期待されている.
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