特集 2022年なにあった?
Catch Up!新薬・新規効能・新剤形 TOPICS 糖尿病の新規治療薬イメグリミン! その作用とは?
麻生 好正
1
1獨協医科大学病院
キーワード:
インスリン抵抗性
,
糸球体濾過量
,
糖尿病-2型
,
ミトコンドリア
,
診療ガイドライン
,
腎機能障害
,
服薬アドヒアランス
,
Imeglimin
Keyword:
Practice Guidelines as Topic
,
Mitochondria
,
Glomerular Filtration Rate
,
Insulin Resistance
,
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Renal Insufficiency
,
Medication Adherence
,
Imeglimin
pp.3044-3048
発行日 2022年12月5日
Published Date 2022/12/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2023043053
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<Key Points>●イメグリミンは,ミトコンドリアを標的としたテトラヒドロトリアジン構造を有する新規の経口糖尿病薬である.●肝臓での糖新生抑制と骨格筋でのインスリン感受性改善というインスリン抵抗性の改善作用に加え,血糖依存性のインスリン分泌促進作用も有する,2つの作用をもつdual効果となるユニークな薬剤である.●欧米の2型糖尿病患者の臨床試験の結果に比べ,日本人の2型糖尿病患者対象の臨床試験の方がイメグリミンのHbA1cの低下度が大きいことが示されている.●メトホルミンに比べ,乳酸アシドーシスのリスクは極めて低く,腎障害患者でも安全に投与可能である.イメグリミンは低血糖のリスクが低く,幅広い患者で投与できることから,第一選択薬あるいは第二選択薬として,糖尿病初期からの投与が勧められる.
Copyright© 2022 NANZANDO Co.,Ltd. All Rights Reserved.