Japanese
English
特集 環状肉芽腫とその類症
臨床例
末梢動脈の血流改善により著明な軽快を得たリポイド類壊死症
A case of necrobiosis lipoidica markedly relieved by the improvement of bilateral peripheral blood flow
黒川 景子
1
,
菅原 隆光
1
Keiko Kurokawa
1
,
Takamitsu Sugawara
1
1函館渡辺病院皮膚科
1Division of Dermatology, Hakodate Watanabe Hospital
キーワード:
リポイド類壊死症
,
糖尿病
,
喫煙
,
血液透析
,
末梢動脈疾患
,
血管内治療
Keyword:
リポイド類壊死症
,
糖尿病
,
喫煙
,
血液透析
,
末梢動脈疾患
,
血管内治療
pp.524-527
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003418
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・リポイド類壊死症は治療法が確立されておらず,慢性的に経過するとされている.
・治療法へ導く鍵になると考えられる発症要因について,まだ一定の見解は得られていない.
・ステロイド外用での治療に難渋した糖尿病治療中のリポイド類壊死症患者に末梢動脈疾患(peripheral arterial disease:PAD)が発症し,内視鏡的手術と抗血小板薬内服などの血管内治療後に皮疹が著明に軽快した.
・リポイド類壊死症とPADの関与の報告例は調べえたかぎりでは,これまでになされていない.
・リポイド類壊死症の特徴的な臨床像に加えて,①皮疹出現部位に疼痛がみられた場合,②糖尿病を発症している場合,③長期喫煙者である場合のいずれかに該当したとき,とくに血流障害がリポイド類壊死症に関与している可能性があると考えて血流評価を行うことが治療の第一歩になりうると推察された.
(「症例のポイント」より)
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