Japanese
English
特集 消化管の疾患と皮膚病変
総説
腸管上皮細胞による腸管恒常性維持機構
Maintenance of gut homeostasis by intestinal epithelial cells
奥村 龍
1
,
竹田 潔
1
Ryu Okumura
1
,
Kiyoshi Takeda
1
1大阪大学大学院医学系研究科免疫制御学
1Laboratory of Immune Regulation, Graduate School of Medicine, Osaka University
キーワード:
腸管上皮細胞
,
粘膜バリア
,
腸内細菌叢
,
炎症性腸疾患
Keyword:
腸管上皮細胞
,
粘膜バリア
,
腸内細菌叢
,
炎症性腸疾患
pp.390-396
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003383
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●夥しい数の腸内細菌が存在する腸管では,腸管上皮細胞が腸内細菌に対する過剰な免疫応答を防止し,腸管恒常性を維持するために,複雑な粘膜バリアシステムを構築している.
●腸管上皮細胞が構築する粘膜バリアは,その性質から化学的バリアと物理的バリアの2種類に分類され,小腸と大腸では化学的バリアと物理的バリアの構成が異なる.
●腸管上皮細胞は,腸内細菌の代謝産物や菌体成分を認識することで,腸内細菌叢の変化や病原細菌の感染などの腸内環境の変化に対応している.
●腸管上皮細胞の粘膜バリア機能の破綻は,潰瘍性大腸炎やCrohn病といった炎症性腸疾患の発症の一因となる.
(「ポイント」より)
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