特集 遺伝子検索を行った皮膚病
臨床例
遺伝子診断により確定した点状掌蹠角化症の3代親子例
山野 希
1
,
高井 佳恵
,
今村 真也
,
井上 友介
,
白井 成鎬
,
足立 厚子
,
乃村 俊史
1兵庫県立加古川医療センター 皮膚科
キーワード:
Etretinate
,
いぼ
,
血統
,
掌蹠角皮症
,
鑑別診断
,
経口投与
,
変異
,
粃糠疹-毛孔性紅色
,
胼胝
,
遺伝学的検査
,
AAGAB Protein
Keyword:
Administration, Oral
,
Callosities
,
Diagnosis, Differential
,
Etretinate
,
Genetic Testing
,
Keratoderma, Palmoplantar
,
Pityriasis Rubra Pilaris
,
Mutation
,
Pedigree
,
Warts
,
AAGAB Protein, Human
pp.773-776
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016356555
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<症例のポイント>中年女性が20年来罹患する、点状の掌蹠角化である。自覚症状は伴わず、掌蹠の荷重部を中心に、粟粒大で境界明瞭な角化像を多数認めた。病理組織像では病変部の表皮が周囲よりも陥凹し、不全角化を伴わない一様な角質肥厚と顆粒層の肥厚を認めた。臨床像と家族歴より点状掌蹠角化症I型を疑い、遺伝子診断を行ったところ、AAGAB遺伝子の機能喪失変異を同定し確定診断した。点状掌蹠角化症は膵癌や大腸癌などの悪性腫瘍を合併する家系例の報告もあり早期の診断が必要である。
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