特集 自然消褪する皮膚病
臨床例
生検後に自然消褪した皮膚原発未分化大細胞リンパ腫
松岡 潤子
1
,
山本 紀美子
,
楠谷 尚
,
鶴田 大輔
1大阪市立大学 大学院医学研究科皮膚病態学
キーワード:
汗腺腫瘍
,
腫瘍退行-自然
,
鑑別診断
,
生検
,
皮膚腫瘍
,
扁平上皮癌
,
免疫組織化学
,
リンパ腫-未分化大細胞
,
エクリン汗孔癌
Keyword:
Carcinoma, Squamous Cell
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Immunohistochemistry
,
Neoplasm Regression, Spontaneous
,
Skin Neoplasms
,
Sweat Gland Neoplasms
,
Lymphoma, Large-Cell, Anaplastic
,
Eccrine Porocarcinoma
pp.519-522
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016298360
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53歳男性。左肩に軽度の圧痛を伴う腫瘤が出現し近医の整形外科を受診、感染性アテロームの疑いで抗菌薬が処方されるも改善せず、拡大を認めたため著者らの施設へ受診となった。初診時、左肩に30×35mm大、表面に一部びらんを伴いドーム状に隆起する暗赤色調の腫瘤ほか、周囲皮膚には浸潤を伴う小結節が認められた。病理組織学的所見より皮膚原発の未分化大細胞リンパ腫と診断された。生検後に腫瘤は消退傾向にあったが、腫瘍細胞の有無を確認するために生検後2ヵ月で外科的切除を行ったところ、病理検査では異型細胞を認めず、生検後1年経過現在、再発はみられていない。
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