特集 自然消褪する皮膚病
臨床例
ロドデノール含有化粧品による脱色素斑
高橋 彩
1
,
種村 篤
,
片山 一朗
1大阪大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
化粧品
,
鑑別診断
,
白斑
,
皮膚疾患-顔面
,
皮膚疾患-手部
,
Rhododendrol
,
白斑黒皮症
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Cosmetics
,
Facial Dermatoses
,
Hand Dermatoses
,
Vitiligo
,
Rhododendrol
pp.523-526
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016298361
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71歳女性。2008年よりロドデノール(RD)含有化粧品の使用を開始し、2012年1月には顔の脱色素斑に気づくも放置していた。しかし、2013年7月、RD誘発性脱色素斑に関する報道があり、気になったため近医を受診後、著者らの施設へ紹介となった。初診時、顔全体、頸部、両手背、両前腕に一部そう痒を伴う不規則な形の不完全あるいは完全脱色素斑が認められた。使用している化粧品にRDが含まれていること、発症部位、脱色素斑の臨床的特徴から化粧品の使用中止を行なうと症状の改善が得られた。以上より、本症例はRD誘発性脱色素斑と診断、目下、RD含有化粧品の使用中止から2年以上経過するが、一部脱色素斑を残すものの、色素脱失部と色素増強部のコントラストは小さくなり、ほぼ本来の皮膚色に近い状態で治癒している。
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