特集 筋膜・皮下組織の疾患
臨床例
30年前に発症し組織学的に石灰化を伴ったnodular-cystic fat necrosis
笠 ゆりな
1
,
猿田 祐輔
,
北見 由季
,
末木 博彦
1昭和大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
脂肪壊死
,
鑑別診断
,
石灰沈着症
,
皮膚疾患-代謝性
,
皮膚腫瘍
,
腰仙部
,
毛母腫
,
皮膚外科
Keyword:
Calcinosis
,
Diagnosis, Differential
,
Fat Necrosis
,
Lumbosacral Region
,
Skin Diseases, Metabolic
,
Skin Neoplasms
,
Pilomatrixoma
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.49-52
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016108438
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<症例のポイント>nodular-cystic fat necrosis(NCFN)はmobile encapsulated lipoma(MEL)やencapsulated fat necrosis(EFN)を含む1つの疾患群と解される傾向にあるが、自験例は病理組織学的に嚢腫構造の内部に脂肪細胞の変性壊死がみられ、NCFNとして典型的と考えられた。問診上虫刺の既往があったが、発症誘因は明らかではなかった。自験例は発症から30年を経過しており、病理組織学的に異栄養性石灰化が顕著であり、NCFNの晩期病変と考えられた。
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