特集 痒みのない皮膚病
臨床例
皮膚サルコイドーシスが疑われたchromomycosisの症例
川野 貴代
1
,
福田 知雄
,
牛込 悠紀子
,
狩野 葉子
1杏林大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
黒色分芽菌症
,
鑑別診断
,
生検
,
真菌培養
,
上腕
,
皮膚外科
,
サルコイドーシス-皮膚
,
Fonsecaea monophora
Keyword:
Arm
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Chromoblastomycosis
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.1183-1186
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016073950
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<症例のポイント>外傷後に生じた紅斑局面で、ACEの上昇を認めたことより、当初、皮膚サルコイドーシスが疑われたchromomycosisの1例を報告した。軽度浸潤を触れる紅斑局面で、自覚症状がなく、臨床所見からは、慢性湿疹、Bowen病、サルコイドーシス、非結核性抗酸菌症、深在性真菌症などの肉芽腫性疾患が疑われた。真菌培養で黒色真菌の発育を認め、分子生物学的手法で、原因菌はFonsecaea monophoraと同定された。真菌症の診断では、KOH直接検鏡、真菌培養、皮膚生検の重要性が高い。
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