特集 呼吸器と皮膚
臨床例
胸壁浸潤をきたし皮下に腫瘤を認めた肺癌
椿本 和加
1
,
加藤 晴久
,
丸山 博司
,
辻本 和徳
1星ヶ丘医療センター 皮膚科
キーワード:
胸部腫瘍
,
抗腫瘍剤
,
腫瘍侵入性
,
リンパ行性転移
,
腫瘤
,
鑑別診断
,
腺癌
,
肺腫瘍
,
胸壁
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Adenocarcinoma
,
Diagnosis, Differential
,
Lung Neoplasms
,
Lymphatic Metastasis
,
Neoplasm Invasiveness
,
Thoracic Neoplasms
,
Thoracic Wall
pp.589-592
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015270417
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<症例のポイント>喀痰細胞診で確定診断が得られず、皮下腫瘍の生検で診断が確定した胸壁浸潤をきたした肺癌を報告した。肺癌の術前病理組織学的診断法は、気管支鏡による経気管支鏡的生検、または擦過法により、肺末梢病変でも60%の症例で診断が可能であると報告されている。すなわち40%近い症例が内視鏡的検査で診断がつかないことがある。胸壁腫瘍の肺浸潤か肺癌の胸壁浸潤かで肺葉切除の要否に違いが生じるおそれがあるため、胸壁腫瘤が明らかで内視鏡的診断が困難な末梢型肺癌では胸壁腫瘍との鑑別が重要である。
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