特集 呼吸器と皮膚
臨床例
肺病変を伴う壊疽性膿皮症にTNF-α阻害薬が奏効した症例
小川 万里依
1
,
渋谷 真美
,
遠藤 雄一郎
,
藤澤 章弘
,
椛島 健治
,
宮地 良樹
1京都大学 大学院医学研究科皮膚科学分野
キーワード:
Prednisolone
,
多発血管炎性肉芽腫症
,
鑑別診断
,
皮下注射
,
経口投与
,
肺疾患
,
膿皮症-壊疽性
,
Infliximab
,
Adalimumab
,
腫瘍壊死因子アルファ
,
胸部CT
Keyword:
Adalimumab
,
Infliximab
,
Administration, Oral
,
Diagnosis, Differential
,
Injections, Subcutaneous
,
Lung Diseases
,
Prednisolone
,
Tumor Necrosis Factor-alpha
,
Granulomatosis with Polyangiitis
,
Pyoderma Gangrenosum
pp.565-568
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015270411
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<症例のポイント>壊疽性膿皮症(pyoderma gangrenosum:PG)に対して、プレドニゾロン(PSL)内服、シクロスポリン内服、および白血球除去療法(LCAP)施行中の患者の両肺野に結節影が出現した。肺生検の結果、リンパ球を主体とする非特異的な慢性炎症であり、悪性腫瘍、感染症は否定的であった。培養でも菌体は確認できず、PGに伴う肺病変と診断した。インフリキシマブ(IFX)、およびアダリムマブの投与により、肺病変は著明に縮小した。TNF-α阻害薬は難治性のPGに対して有効な治療法であると考えられる。
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