症例
強膜炎を合併した壊疽性膿皮症の1例
澤村 創一郎
1
,
市原 麻子
,
鶴田 美菜
,
神人 正寿
,
尹 浩信
1熊本大学 大学院生命科学研究部感覚運動医学講座皮膚病態治療再建学分野
キーワード:
Dapsone
,
Prednisolone
,
強膜炎
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
頭皮疾患
,
経口投与
,
禿瘡
,
ブドウ球菌感染症
,
膿皮症-壊疽性
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
Keyword:
Administration, Oral
,
Dapsone
,
Drug Therapy, Combination
,
Diagnosis, Differential
,
Prednisolone
,
Staphylococcal Infections
,
Scalp Dermatoses
,
Scleritis
,
Pyoderma Gangrenosum
,
Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus
pp.401-403
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016208982
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59歳女。2ヵ月前より頭頂部に小潰瘍が出現し、近医にて細菌感染症などを疑われ抗菌薬の内服・外用などを受けるも改善せず、当院紹介となった。受診時、頭頂部に疼痛を伴う、地図状、手掌大の潰瘍を認め、一部に膿疱も混在していた。また、皮膚潰瘍出現と同時期から両側眼球強膜・結膜の充血を認め、近医眼科で強膜炎と診断され加療中であった。当初、ケルズス禿瘡とMRSAの二次感染を考え、抗真菌薬、抗菌薬による治療を行うも改善が得られず、臨床症状や経過、また眼病変の合併から、壊疽性膿皮症と診断された。診断後はプレドニゾロンの内服を開始し、皮膚病変および眼症状は著明に改善した。
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