特集 接触皮膚炎
臨床例
痔疾用薬による全身性接触皮膚炎
小川 晋司
1
,
立石 千晴
,
大迫 順子
,
上原 慎司
,
鶴田 大輔
1大阪市立大学 大学院医学研究科皮膚病態学
キーワード:
Prednisolone
,
紅斑
,
痔核
,
鑑別診断
,
生検
,
そう痒症
,
パッチテスト
,
軟膏剤
,
皮膚炎-アレルギー性接触
,
Betamethasone Butyrate Propionate
,
Hydrocortisone Butyrate
,
Hydrocortisone-Framycetin-Dibucaine-Esculin
Keyword:
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Erythema
,
Hemorrhoids
,
Ointments
,
Pruritus
,
Prednisolone
,
Patch Tests
,
Dermatitis, Allergic Contact
,
Betamethasone Butyrate Propionate
,
Hydrocortisone-17-butyrate
,
Proctosedyl
pp.495-498
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015266469
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<症例のポイント>痔核に対し肛門粘膜注入用にプロクトセディル軟膏を使用し、2日後に肛門周囲にそう痒感を認め、3日後には全身にそう痒感を伴う小紅斑が出現した。パッチテストでプロクトセディル軟膏が陽性であり、プロクトセディル軟膏による全身性接触皮膚炎と診断した。成分パッチテストで、塩酸ジブカインと硫酸フラジオマイシンが陽性であり、原因アレルゲンと考えた。痔疾用薬は肛門周囲皮膚だけでなく、粘膜部より吸収されるため、全身性接触皮膚炎をおこす可能性がある。また、感作されやすい塩酸ジブカインや硫酸フラジオマイシンなどの薬剤が配合されていることも多く、注意が必要である。
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