特集 小児の皮膚病・炎症性
臨床例
色素失調症の3例
大澤 研子
1
,
池澤 優子
,
松浦 みどり
,
伊藤 彩
,
掛水 夏恵
,
堀江 豪
1茅ヶ崎市立病院 皮膚科
キーワード:
カンジダ症
,
顕微鏡検査法
,
色素失調症
,
自然寛解
,
鑑別診断
,
膿痂疹
Keyword:
Candidiasis
,
Diagnosis, Differential
,
Impetigo
,
Incontinentia Pigmenti
,
Microscopy
,
Remission, Spontaneous
pp.951-954
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015024185
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<症例のポイント>・生下時から紅斑、膿疱、小水疱、痂皮など多彩な皮疹がみられた色素失調症の3例を経験した。・症例1、2は全身に癒合する紅斑と膿疱を多数認めたのに対し、症例3は四肢片側に限局していた。・同症は早期では、新生児カンジダ症、ヘルペスなどの鑑別疾患があげられ、診断には顕微鏡検査が有効であった。・自験例は1例で家族歴や大脳白質病変を有し、2例で母の流産歴、末梢血の好酸球増多を認め、全例に網膜異常を認めたが、いずれの合併症も軽微で後遺症なく経過した。・色素失調症は症例によって合併症や皮疹の分布、範囲などもさまざまであり、診断時期によって皮疹の性状も異なる。生下時の皮疹から同疾患を念頭におき、精査・フォローを行うことが重要である。
Copyright© 2014 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.