症例
出生時から観察した色素失調症の1例
伊藤 祐一
1
,
三宅 美帆
,
西島 千博
,
山田 真平
,
千田 裕美
,
稲沖 真
1国立病院機構金沢医療センター 皮膚科
キーワード:
Fusidic Acid
,
色素失調症
,
四肢
,
水疱
,
経皮投与
,
丘疹
,
痂皮
Keyword:
Blister
,
Administration, Cutaneous
,
Extremities
,
Fusidic Acid
,
Incontinentia Pigmenti
pp.413-416
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016208985
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症例は在胎37週3日に2334gで出生した女児で、出生時より四肢にびらんや痂疲を伴う水疱を認めたため、当科を紹介受診した。初診時、左上肢屈側に浮腫性紅斑を伴う水疱や漿液性丘疹を認め、一部で集簇し、びらんや痂疲を伴っていた。右上腕や臀部にも少数の同様の丘疹や水疱がみられた。Tzanck試験陰性、びらん部の細菌培養陰性で、病理組織学的所見より色素失調症の炎症期と診断した。他に合併症はなく、フシジン酸ナトリウム含有軟膏を塗布し、経過観察したところ、生後4週目には紅斑、丘疹、水疱の新生がみられなくなり、上肢の皮疹はほぼ消失し、6週間目には下肢に列序性に配列する線状の色素沈着がみられた。
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