特集 表在性皮膚真菌症 治療薬を活用するための基礎と実践総まとめ
表在性皮膚真菌症の臨床像とその鑑別 カンジダ症の臨床像と鑑別
佐藤 友隆
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1帝京大学ちば総合医療センター 皮膚科
キーワード:
カンジダ症
,
カンジダ症-皮膚
,
カンジダ症-口腔
,
カンジダ症-外陰腟
,
Paget病-乳房外
,
乾癬
,
顕微鏡検査法
,
湿疹
,
鑑別診断
,
天疱瘡
,
苔癬-口腔扁平
,
真菌培養
Keyword:
Candidiasis, Oral
,
Candidiasis, Vulvovaginal
,
Candidiasis
,
Candidiasis, Cutaneous
,
Diagnosis, Differential
,
Microscopy
,
Lichen Planus, Oral
,
Psoriasis
,
Pemphigus
,
Paget Disease, Extramammary
,
Eczema
pp.2468-2471
発行日 2020年5月5日
Published Date 2020/5/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2020252027
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<Key Points>◎皮膚粘膜カンジダ症は口腔カンジダ症、皮膚カンジダ症、外陰腟カンジダ症に分類される。◎口腔カンジダ症の特徴は舌頬粘膜の白苔であるが、赤い慢性萎縮性の病変もある。鑑別疾患は扁平苔癬などの炎症性角化症、尋常性天疱瘡などの自己免疫性水疱症、口角炎、有棘細胞癌などの粘膜癌もある。◎皮膚カンジダ症の特徴は間擦部の紅斑と小膿疱、びらん、薄い膜状の鱗屑である。鑑別疾患は間擦部では、白癬、湿疹や接触皮膚炎、乾癬、遺伝性角化症、遺伝性水疱症(Hailey-Hailey病)などが挙げられる。◎外陰腟カンジダ症の特徴は外陰部の発赤、びらん、酒粕状の白苔である。鑑別疾患には湿疹、尋常性天疱瘡などのみではなく、乳房外パジェット病などの皮膚癌もある。◎カンジダ症は背景となる疾患の鏡でもあるため、皮膚科専門医受診を勧め、皮疹から精査を始めてもらうのがよい。
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