治療
名古屋市立大学病院における糖尿病性足病変に対するフットケアの取り組み 骨髄露出・閉鎖療法と吸引水疱蓋移植による治療法
坪内 香澄
1
,
中村 元樹
,
酒井 敦子
,
西田 絵美
,
加藤 裕史
,
渡辺 正一
,
森田 明理
1名古屋市立大学 大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学
キーワード:
関節離断術
,
骨髄
,
掻爬術
,
大学病院
,
糖尿病性足部疾患
,
病院皮膚科
,
フットケア
,
陰圧閉鎖療法
,
血管内治療
Keyword:
Bone Marrow
,
Curettage
,
Disarticulation
,
Hospitals, University
,
Diabetic Foot
,
Negative-Pressure Wound Therapy
,
Endovascular Procedures
pp.871-874
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015001645
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75歳男。2型糖尿病、高血圧症で通院中であった。左第IV趾の痛みが悪化した。左第IV趾の糖尿病性足病変二次感染の診断で治療を開始した。末梢血管造影で左前脛骨動脈90%、後脛骨動脈100%狭窄を認め、末梢血管インターベンション(EVT)を施行した。SPP値は左足背77mmHg、左足底49mmHgまで上昇したが、左第IV趾基部背側は20.0mmHgと低値のままであった。左第IV趾MP関節離断術を行った。炎症反応の改善や感染徴候の減少を認めたが肉芽形成はみられず、その後の経過で、左足底中央部に膿貯留を認めた。足底の切開を追加し、さらに第IV趾中足骨の骨掻爬術を施行した。その後、再度足底の小切開を追加し、外用治療を継続した。第III趾基節骨および中足骨の骨髄露出・閉鎖療法と足底潰瘍部への吸引水疱蓋移植術を施行した。骨髄露出部の肉芽増生と足底の上皮形成の拡大があり、現在は上皮化を認めている。
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