特集 汗と皮膚病
臨床例
高IgE症候群の患者に生じた寒冷誘発性発汗過多症
宗次 太吉
1
,
藤本 智子
,
芝間 さやか
,
西澤 綾
,
井川 健
,
横関 博雄
1東京医科歯科大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Job症候群
,
低温
,
発汗
,
寒冷誘発性発汗症候群
Keyword:
Cold Temperature
,
Job Syndrome
,
Sweating
pp.741-744
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014314326
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<症例のポイント>先天性に生じるまれな遺伝性疾患では、寒冷環境下で発汗が誘発されることが知られている。近年では類縁疾患の報告や、分子生物学的見地からの病態解明も試みられている。高IgE症候群ではSTAT3を介するシグナル伝達経路に障害があり、毛様体神経栄養因子(ciliary neurotrophic factor:CNTF)のシグナル伝達もSTAT3を介する。したがって、高IgE症候群に生じる寒冷誘発性発汗は、先天性寒冷誘発性発汗症候群(cold-induced sweating syndrome:CISS)と共通のメカニズムで説明できる可能性がある。
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