特集 薬疹-2013
臨床例
acute localized exanthematous pustulosis of the face
若松 加奈恵
1
,
平野 宏文
,
大島 友紀
,
三橋 善比古
1東京医科大学附属病院 皮膚科
キーワード:
Ibuprofen
,
鑑別診断
,
皮膚疾患-顔面
,
急性汎発性発疹性膿疱症
,
薬剤リンパ球刺激試験
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Facial Dermatoses
,
Ibuprofen
,
Acute Generalized Exanthematous Pustulosis
pp.1141-1144
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014067174
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<症例のポイント>発熱を伴って急激に顔面の浮腫と紅斑、非毛孔性小膿疱を生じた64歳、男性例を経験した。被疑薬であるイブプロフェンの中止により発症4日目で軽快した。血液検査で好中球増多とCRPの上昇を認めた。病理組織で表皮内と真皮に膿疱と好中球浸潤を認めた。膿疱の細菌培養は陰性であった。皮疹出現の3日前から内服していた市販薬に含まれる成分についてDLSTを施行したところ、イブプロフェンが陽性であった。パッチテストは陰性であった。以上から、イブプロフェンによるacute localized exanthematous pustulosis(ALEP)と診断した。ALEPのうち、自験例のように皮疹が顔面に限局し、発熱と好中球増多を伴うものを、ALEP of the faceと呼ぶことを提唱した。
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