特集 全身症状を伴う皮膚疾患(1)
臨床例
Wegener肉芽腫症
大津 玉緒
1
,
永山 博敏
,
吉田 幸弘
,
柏熊 大輔
,
金子 一朗
,
栃木 直文
,
鈴木 良夫
1総合病院国保旭中央病院 皮膚科
キーワード:
多発血管炎性肉芽腫症
,
鑑別診断
,
膿痂疹
,
致死的転帰
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Impetigo
,
Granulomatosis with Polyangiitis
,
Fatal Outcome
pp.755-758
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014044963
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<症例のポイント>Wegener肉芽腫症(以下、WG)は、全身性の壊死性肉芽腫性血管炎、上気道および肺の壊死性肉芽腫、腎の壊死性半月体形成性糸球体腎炎を特徴とし、疾患活動期にはProteinase-3に対する抗体(ELISA法でPR3-ANCA)が高率に陽性となる。皮膚・粘膜症状が出現する頻度は47%で、紫斑、口腔潰瘍が多く、ほかには丘疹、結節、潰瘍、血疱、びらん、皮下結節、水疱、膿疱、紅斑、出血斑、網状皮斑、歯肉過形成等を呈する。肺腫瘤として発見され、血疱を伴う紫斑より診断に至り、消化管出血で不幸な転帰をとったWGの症例を経験した。
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