特集 ざ瘡・ざ瘡様発疹
臨床例
ダラシンTローションによる接触皮膚炎
陳 怡如
1
,
鷲崎 久美子
,
関東 裕美
,
関根 万里
1東邦大学医療センター大森病院 皮膚科
キーワード:
Clindamycin
,
Roxithromycin
,
Steroids
,
尋常性ざ瘡
,
皮膚炎-脂漏性
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
パッチテスト
,
経口投与
,
経皮投与
,
皮膚疾患-顔面
,
抗アレルギー剤
,
皮膚炎-アレルギー性接触
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Administration, Oral
,
Acne Vulgaris
,
Diagnosis, Differential
,
Clindamycin
,
Facial Dermatoses
,
Drug Therapy, Combination
,
Patch Tests
,
Steroids
,
Dermatitis, Seborrheic
,
Roxithromycin
,
Dermatitis, Allergic Contact
,
Anti-Allergic Agents
pp.299-302
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2013205733
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<症例のポイント>クリンダマイシンの外用薬は本邦では1980年に有用性を示され、ダラシンTローションは2010年5月に市販されるようになり、頻用されている。今回その接触皮膚炎症例を経験し、原因確定のためにパッチテストを行った。ダラシンTローションas is、主成分のリン酸クリンダマイシンで0.1%の希釈濃度まで強陽性を示し、顔面の皮疹も再燃。1週間後も発赤は持続したため、リン酸クリンダマイシンによるアレルギー性接触皮膚炎と診断した。クリンダマイシン・ローションによる接触皮膚炎の報告例は国内外で自験例を含め9例しかなく、まれと考える。パッチテストで診断確定できるが、至適濃度については今後も検討が必要である。皮膚バリア機能が壊れた状態でローションタイプを頻用すると、感作期間が短縮される可能性があると考えている。
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