特集 医工・産学連携
胎児再生医療研究における医工連携
渡邊 美穂
1
Miho Watanabe
1
1大阪大学大学院医学系研究科外科学講座小児成育外科学
pp.960-963
発行日 2025年9月25日
Published Date 2025/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001313
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はじめに
胎児治療とは,胎児期に発症し致死的経過をたどる疾患や,新生児期以降の治療では不可逆的障害を残す先天性疾患に対して,母体を介して子宮内で行う治療である。母体の安全を最優先にしながら胎児の生存率や機能予後を改善することを目的として発展してきた。1960年代以降,胎児生理の解明,病態の自然史研究,診断技術の向上,外科的アプローチの進歩により大きく前進した1)。その背景には,臨床ニーズを形にする「デバイス開発」と,それを可能とする「医工連携」の存在があった。

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