Japanese
English
第1土曜特集 医学・工学の融合によるイノベーション
心臓シミュレータの研究開発と医工連携
Research and development of heart simulator and medical-engineering collaboration
岡田 純一
1,2
,
鷲尾 巧
1,2
,
杉浦 清了
1
,
久田 俊明
1
Jun-ichi OKADA
1,2
,
Takumi WASHIO
1,2
,
Seiryo SUGIURA
1
,
Toshiaki HISADA
1
1株式会社UT-Heart研究所
2東京大学大学院新領域創成科学研究科
キーワード:
心臓シミュレータ
,
UT-Heart
,
植込み型除細動器(ICD)
,
ノンコンタクトマッピングシステム
,
ヒス束ペーシング(HBP)
Keyword:
心臓シミュレータ
,
UT-Heart
,
植込み型除細動器(ICD)
,
ノンコンタクトマッピングシステム
,
ヒス束ペーシング(HBP)
pp.38-44
発行日 2023年10月7日
Published Date 2023/10/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2870138
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心拍動中に心筋内を伝播する興奮伝播の様子や心筋の収縮変形を三次元的に測定することは最先端の測定機器を用いてもいまだに困難である.そのため,心臓でどのような現象が起こっているかについては実際には不明な点が多い.高精度な心臓シミュレーションを用いれば,医療機器の能力を超えた生体現象を観測することが可能になる.また実際に行うことが倫理的に問題となるようなリスクを伴う侵襲的な治療を試しにやってみることもシミュレーションならば容易である.さらにシミュレーションは個体差やノイズの影響を除去できるため,客観的で定量的な評価が可能となり,医療機器の開発において果たせる役割は大きい.本稿では,これまで心臓シミュレータ(UT-Heart)を医療機器に適用した例の一部を紹介する.植込み型除細動装置(ICD)の電極形状の検討,ノンコンタクトマッピングシステムにおけるラインブロック発生メカニズムの解明,ヒス束ペーシング(HBP)心電図の再現について概要を示す.
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