目でみる耳鼻咽喉科
喉頭気管気管支炎
宮下 善和
1
,
檜垣 清高
1
,
小林 潔子
1
1信州大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.346-347
発行日 1985年5月20日
Published Date 1985/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209952
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喉頭気管気管支炎は軽度の鼻咽頭炎の症状に続いて急激に出現する喘鳴,犬吠様咳嗽,呼吸困難が特徴で,病変の部位が喉頭から気管気管支に及ぶため通常の間接喉頭鏡検査の入では診断が困難である。また本疾患の場合は気管切開を行っても,気管気管支の炎症性狭窄,粘稠な分泌物のために窒息死することもあるので,病変の範囲,程度を正確に把握しておくことが必要である。
ファイバースコピーは喉頭の詳細な所見をとるとともに気管気管支を観察するにも非常に有用な手技であり,局所麻酔下で簡単に施行できるので緊急時の険査として第一に選択されるべきである。
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