特集 小児領域におけるGLP-2アナログ製剤(テデュグルチド)の応用
各論:各疾患に対する使用経験
Hirschsprung病類縁疾患による短腸症候群の小児に対するGLP-2アナログ製剤の投与経験
東 紗弥
1
,
森井 真也子
1
,
渡部 亮
1
,
山形 健基
1
,
林 海斗
1
,
水野 大
1
Saya Azuma
1
,
Mayako Morii
1
,
Ryo Watanabe
1
,
Kenki Yamagata
1
,
Kaito Hayashi
1
,
Masaru Mizuno
1
1秋田大学小児外科
pp.384-388
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000788
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はじめに
短腸症候群に至る原因は腸管壊死を背景とした大量腸管切除が多いが,小児においては,小腸型Hirschsprung病あるいはHirschsprung病類縁疾患のため,うっ滞性腸炎を繰り返すなどの理由で腸管を切除せざるをえず短腸状態になることがある。短腸症候群の治療薬としてglucagon-like peptide-2(GLP-2)アナログ製剤(以下,本剤)が2021年8月に保険収載され,新しい腸管リハビリテーションツールとして注目されているが,消化管の蠕動障害を有する患者への投与の報告はほとんどなく,蠕動障害を有さない症例と同様に治療を進めてよいのかはコンセンサスが得られていない。
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