特集 腹腔鏡下噴門形成術―新技術認定制度に向けて
食道裂孔・噴門の解剖―噴門形成術における横隔食道靱帯の意義―
大片 祐一
1
Yuichi Okata
1
1神戸大学医学部附属病院小児外科
pp.19-23
発行日 2024年1月25日
Published Date 2024/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000685
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
胃食道逆流症における腹腔鏡下噴門形成術の主要な目的は,横隔膜と下部食道括約筋(LES)の協調運動を再建することである。この目的を達成するための主要なステップとして,食道胃接合部(esophagogastric junction:EGJ)の再配置とLESの再建がある。EGJの再配置に関しては,横隔食道靱帯を十分に切離して広範囲にわたって剝離する方法が一般的であるが,小児に関しては最小限の剝離にとどめることを推奨する報告がある。また,LESの再建に関してはNissen法やToupet法といった異なる術式があり,噴門形成術の方法に関しては議論が続いている1,2)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.