特集 これならわかる性分化疾患
基礎知識
46,XX性分化疾患
宇都宮 朱里
1,2
Akari Utsunomiya
1,2
1広島市立北部医療センター安佐市民病院小児科
2広島大学大学院医系科学研究科
pp.1285-1288
発行日 2023年12月25日
Published Date 2023/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000656
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はじめに
46,XX性分化疾患(DSD)とは,染色体検査で46,XXの正常女性型であるものの,性腺および内外性器の性分化の過程において女性型として非典型的である疾患をいう1)。原因で最も多いのは21水酸化酵素欠損症(21 hydroxylase deficiency : 21OHD)であり,これ以外のアンドロゲン過剰が要因となる先天性副腎皮質過形成症(congenital adrenal hyperplasia:CAH)が約90~95%を占める2)。その他に,頻度は低いが性腺(卵巣)発生に関与する遺伝子の変化で起こる場合やMüller管構造の無形成,胎児期のアンドロゲン過剰状態なども含まれる。
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