MEDICAL Notes
XXX個体,他
pp.1128-1129
発行日 1964年8月20日
Published Date 1964/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203406
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Jacobs女史(Lancet2:423,1959)がXXX個体をみつけ,ショウジョウ蝿にちなみsuperfemaleとよんでから,1963年末までに既に40例以上のXXX個体の報告がある.Bergeman (Schw.med,Wschr.91:292,1961),Maclean(Lancet 2:406,1961)らの新生児計8000名の中に,XXX個体は11例(1.38%)の頻度でみつかる.一方,Maciean(上記),Day(J.Ped.64:24,1964),Fraser (Lancet2:626,1960)などの,施設における精薄児合計4853例の中からは191列(3.92%)のXXX女がみつかり,この両群の差は有意であつて,施設における精薄児にはXXX個体の頻度が高い,つまりX染色体異常と精神薄弱とは有意の関係にあるということになる.しかし19例のXXX精薄児の中には,無甲状腺症・精神分裂病の家族歴・小頭症・EEG異常などが証明された例があり,モンゴリズム(Breg:Am.J.Dis.Child.104:134,1962),pertussis encephaiopathyが混入していたりして,X異常が精神薄弱の原因とはいいきれない節があるようだ.Macleanのころまでは精神薄弱をX異常にむすびつけようとする傾向がつよすぎたとおもわれる.
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