特集 ロボット支援手術
小児外科領域におけるプロクター制度
内田 広夫
1
Hiroo Uchida
1
1名古屋大学大学院小児外科学
pp.497-501
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000439
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Ⅰ.わが国における小児ロボット支援手術の現状
手術支援ロボットとしてda Vinci Surgical Systemが1997年より欧米を中心に臨床応用され,日本では2012年4月ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術が保険収載されたのち急速に導入が進んだ。2021年12月の時点で世界で5,989台,日本では450台以上が導入されている。2020年9月にhinotoriTMサージカルロボットシステムが,2022年11月にはHugoTM手術支援ロボットシステムが保険収載されている。ロボット支援手術は当初泌尿器科を中心に急速に広がり,2018年には縦隔腫瘍や肺悪性腫瘍,食道,胃,直腸,子宮などへ,その後も肝胆膵領域までロボット支援手術の保険適用が広がっている。現在,小児外科領域で施行されうる手術としては,縦隔腫瘍手術,拡大胸腺摘出術,腎盂尿管吻合術,総胆管拡張症手術,副腎腫瘍摘出術などがあるが,日本で今まで実際に行われているロボット支援手術は縦隔腫瘍手術,腎盂尿管吻合術,総胆管拡張症手術であろう。
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