特集 腸内細菌を学ぶ
小児の腸管不全と腸内細菌
藤井 喬之
1
,
形見 祐人
1
,
田中 彩
1
,
下野 隆一
1
Takayuki Fujii
1
,
Hiroto Katami
1
,
Aya Tanaka
1
,
Ryuichi Shimono
1
1香川大学医学部小児外科学
pp.173-180
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000362
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はじめに
腸管不全(intestinal failure:IF)は腸管の長さが極端に短い場合や,腸管の長さはあっても機能不全によって水分,栄養,電解質を消化・吸収できず,成長や生命維持のために静脈栄養(parental nutrition:PN)を必要とする状態と定義される。物理的要因として,壊死性腸炎や中腸軸捻転などによって大量に腸管切除された場合や,先天性腸閉鎖や腹壁破裂などの先天性疾患によって短腸症候群(short bowel syndrome:SBS)となった場合がある。また,機能的要因としてHirschsprung病やHirschsprung病類縁疾患などによる運動・機能障害がある。
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