特集 腸内細菌を学ぶ
Hirschsprung病
田中 彩
1
,
下野 隆一
1
Aya Tanaka
1
,
Ryuichi Shimono
1
1香川大学小児外科
pp.169-172
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000361
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はじめに
Hirschsprung病(以下H病)は腸管壁内に分布する神経節細胞が欠如しており正常な腸蠕動がみられないため,出生時から便秘や腹部膨満を呈する疾患である。H病関連腸炎(Hirschsprung’s-associated enterocolitis:HAEC)は重要な合併症の一つであり,腹部膨満,腹痛,発熱,下痢などの症状を呈し重症な場合は敗血症から死に至ることもある。HAECは術前のみならず術後にも起こり,H病の20~60%に認めるとされる1)。
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