特集 巨大臍帯ヘルニア治療update
巨大ヘルニアに対する皮膚欠損部の上皮化(さまざまな方法の組み合わせ)
Biosheetを用いた皮膚再生(動物実験)
鈴木 啓介
1
,
古村 眞
2
,
藤代 準
1
Keisuke Suzuki
1
,
Makoto Komura
2
,
Jun Fujishiro
1
1東京大学大学院医学系研究科小児外科学分野
2東京大学大学院医学系研究科組織幹細胞・生命歯科学講座
pp.1190-1196
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000310
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はじめに
巨大な臍帯ヘルニアでは出生後早期の腹壁閉鎖が困難であり,多段階的な腹壁閉鎖や,パッチを用いた閉鎖が行われる。近年ではヨード含有消毒剤や銀を含有する外用剤・被覆材を用いてヘルニア囊を上皮化させたあと,乳幼児期に待機的な根治術を行う方法がとられている1)。しかし,ヘルニア囊の上皮化が完了するまで数か月にわたる局所管理が必要であり2),長期の入院加療や感染のリスクが伴うことから,短期間で皮膚再生を促進し上皮化させることが求められる。
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