特集 診断困難な小児外科症例:早期診断へのポイントとヒント
急性腹症を疑った心筋炎
古形 修平
1,2
,
米倉 竹夫
1,2
Shuhei Kogata
1,2
,
Takeo Yonekura
1,2
1奈良県立病院機構奈良県総合医療センター小児外科
2近畿大学奈良病院(両名ともに前職)
pp.1132-1135
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000291
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はじめに
急性腹症は生命の危機につながる緊急性のある腹痛と定義され,迅速な対応が必要不可欠である。しかし,急性腹症として来院する症例のなかには,消化器疾患以外の症例が含まれることが少なくないため,発症年齢や随伴症状を吟味したうえで注意深く鑑別する必要がある。なかでも,劇症型心筋炎は病態が急激に進行するため,その可能性を念頭において鑑別を行わないと致死的な経過をたどるリスクがあるため注意が必要である。
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