特集 緊急対応を要する循環器疾患
救急対応を要する代表的な循環器疾患の診断と治療
急性心筋炎
奥村 貴裕
1,2
,
木村 祐樹
2
,
室原 豊明
2
1名古屋大学医学部附属病院 重症心不全治療センター
2名古屋大学大学院医学系研究科 循環器内科学
キーワード:
急性心筋炎
,
COVID-19
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
トロポニン
,
免疫制御療法
Keyword:
急性心筋炎
,
COVID-19
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
トロポニン
,
免疫制御療法
pp.391-395
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_391
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Summary
▪急性心筋炎のうち劇症型では,急激に血行動態が破綻し,致死的となる.
▪強い倦怠感や胸痛,血圧低値を認める場合には,本症を疑い,経時的な変化を確認する.
▪心筋炎の治療の原則は,極期の適切なマネジメントであり,回復までの循環管理と原疾患および心筋機能抑制に対する治療を基本とする.
▪劇症型では悪化スピードが急速なことから,早期の確実な診断と,ベストタイミングを逃さない適切な治療介入が必要である.
▪各施設で行える治療とその限界を把握し,心原性ショックの地域連携を構築することが望ましい.
© Nankodo Co., Ltd., 2022