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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
4章 循環器疾患
急性心筋炎
Acute myocarditis
河上 雅子
1
,
栗田 絵梨奈
1
,
山田 聡
2
1東京医科大学八王子医療センター中央検査部エコーセンター
2東京医科大学八王子医療センター循環器内科
pp.427-429
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201954
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心筋炎は心筋の炎症性疾患の総称であり,感染性と非感染性に分けられる1).感染性の多くはコクサッキー・エコー・アデノウイルスなどのウイルス感染であり,非感染性の原因には薬剤,アレルギー,自己免疫疾患,サルコイドーシス,放射線などがある.非特異的な感冒症状や消化管症状が先行することが多く,その後,心不全症状や動悸,胸痛などが出現する.重症度は,全く無症状のものから,心不全,房室ブロックや心室頻拍,心室細動などの致死的不整脈を伴うもの,心原性ショックを呈するものまで多様である.発症初期に急激に血行動態の破綻をきたすものを劇症型心筋炎(fulminant myocarditis)と呼ぶ.組織学的にはリンパ球性,巨細胞性,肉芽腫性に分けられ,組織診断により治療方針が異なる.
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