特集 総排泄腔遺残症
総排泄腔遺残症に対する一期的修復の術式
山内 勝治
1
,
木村 浩基
1
,
古形 修平
1
,
佐々木 隆士
1
,
米倉 竹夫
1
Katsuji Yamauchi
1
,
Koki Kimura
1
,
Shuhei Kogata
1
,
Takashi Sasaki
1
,
Takeo Yonekura
1
1奈良県総合医療センター小児外科
pp.1145-1150
発行日 2025年11月25日
Published Date 2025/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001368
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はじめに
総排泄腔遺残症は尿道・腟・直腸の3管が合流して1つの共通管となって会陰部に開口しているため,外科的に尿道・腟・肛門を会陰および肛門窩に形成する必要がある。その治療の難しさは直腸pull-through・肛門形成ではなく,泌尿生殖器の修復にある。理想とする治療目標は,もともと備わっている下部尿路機能を最大限に温存し,性交可能な腟を形成することであるが,術後の排尿障害や腟狭窄など合併症を伴いやすく,非常に難度の高い手術である。このため,手術法にはさまざまなバリエーションがあり,症例に応じた適切な術式を選択することが重要である1)。

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