特集 診断困難な小児外科症例:早期診断へのポイントとヒント
急性腹症にて発症した肺葉外肺分画症捻転
渡井 有
1
,
佐藤 英章
1
,
田山 愛
1
,
大澤 俊亮
1
,
中山 智理
1
,
木村 翔大
1
,
富永 美璃
1
,
安達 聖
1
,
中神 智和
1
,
尾方 信仁
1
Yu Watarai
1
,
Hideaki Sato
1
,
Ai Tayama
1
,
Shunsuke Osawa
1
,
Tomohiro Nakayama
1
,
Shota Kimura
1
,
Miri Tominaga
1
,
Sei Adachi
1
,
Tomokazu Nakagami
1
,
Nobuhito Ogata
1
1昭和大学医学部外科学講座小児外科学部門
pp.1056-1060
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000273
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
小児救急において腹痛は最も一般的な症状の一つで,多くは外科的処置の必要のない内科的疾患が原因である。しかしながら小児腹痛の初期診療にあたっては患児の年齢と性別,鑑別すべき疾患の頻度と重症度,緊急度を鑑みて外科疾患も念頭におき診断を進める必要がある。また年少児では腹痛の正確な場所を訴えることが困難であり,診断が遅れる要因の一つとなる。腹痛の原因となる疾患には胸部疾患も存在するため,初期診断・治療で症状が遷延する場合には腹腔内のみならず胸部疾患も考慮すべきである。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.