特集 短腸症候群の診療における問題点
第118回東京小児外科研究会より
短腸症候群と小腸移植
山田 洋平
1
Yohei Yamada
1
1慶應義塾大学医学部外科学(小児)
pp.318-321
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000082
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はじめに
短腸症候群はこの数年で治療の選択肢が増加し,外科的介入から緻密な栄養管理・薬物治療までを包括的に提供することが,長期生命予後・機能予後に寄与することが国際的に報告されている。わが国では歴史的に,外科医・小児外科医が短腸症候群の治療を主体的に行ってきたが,多様化する専門治療を提供するためには多職種の連携が必須である。なかでも小腸移植は現在,短腸症候群に対する最後の砦治療と位置づけられてはいるものの,長期予後の観点からも適応は限定的であり,その適応には多面的な評価が重要である。
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