特集 小児科医が診る神経発達症:小児科臨床と発達支援のクロスオーバー
各論 神経発達症児を一般診療で診る
神経発達症児の生活習慣病の予防と対応
永井 章
1
Akira Nagai
1
1国立成育医療研究センター総合診療科
pp.1570-1572
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002795
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はじめに
生活習慣病とは,食習慣,運動習慣,休養,喫煙,飲酒など生活習慣が発症・進行に関与する疾患群であり,がん(悪性新生物),心疾患,脳血管疾患などの病気が含まれる1)。類縁用語であるメタボリックシンドローム(metabolic syndrome:MetS)は,インスリン抵抗性を背景とした内臓脂肪型肥満に加え,高血圧,高血糖,脂質異常などを伴う2),生活習慣病を発症するリスクが高い「予備軍」となるものである。生活習慣病の予防を考えるときにMetSを予防するという視点が重要となる。こうしたなかで神経発達症では,自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)では2型糖尿病,心血管疾患,がんなどを発症しやすいと報告3)されている。また脳・心血管障害(cerebral/cardiovascular disease:CVD)発症の関連に関しては,注意欠如多動症(attention-deficit/hyperactivity disorder:ADHD)では,ADHD群におけるCVD発症リスクは非ADHD群の2.05倍であるとの報告4)もあり,神経発達症児は生活習慣病のリスクが高いともいえる。

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