認知症1,000万人時代を目前に控えて-最新の診断,マネジメント,そして分子標的治療へ 認知症診療の最前線
認知症予防 生活習慣病の治療で認知症を防ぐ
山下 徹
1
,
阿部 康二
1岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科脳神経内科学
キーワード:
Alzheimer病
,
危険因子
,
喫煙
,
高血圧
,
脂質異常症
,
認知症
,
糖尿病
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
Telmisartan
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
メタボリックシンドローム
,
生活習慣病
,
糖尿病性合併症
Keyword:
Alzheimer Disease
,
Dementia
,
Diabetes Mellitus
,
Hypertension
,
Risk Factors
,
Smoking
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Metabolic Syndrome
,
Diabetes Complications
,
Dyslipidemias
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
Telmisartan
pp.233-237
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017338858
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日本を含めた先進諸国は超高齢化社会を迎え,Alzheimer病をはじめとする認知症患者の急激な増加が社会問題となってきている.また,高血圧,糖尿病,脂質異常症,肥満などの生活習慣病とそれによって引き起こされる血管病変が,Alzheimer病などの認知症の発症,増悪に大きく関与することが近年明らかになってきている.さらには,中年期の生活習慣病を治療することが,認知症予防や増悪抑制につながることを示す知見も最近報告されてきている.当科で行った検討でもスタチンやtelmisartanが脳血管保護効果を示しており,今後認知症発症予防への臨床応用が期待できる.
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