特集 小児がん診療の新展開
各論 小児がんに関連する診療の新展開
支持医療
大曽根 眞也
1
Shinya Osone
1
1京都府立医科大学小児科
pp.1473-1478
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002765
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はじめに
小児がんの診療において,がんをとりまくさまざまな苦痛を緩和する支持医療は,患者や家族の生活の質を保って治療を成功させるために不可欠である。従来は治療関連の有害事象への対策として支持療法と呼称していたが,心理・社会・経済・教育的な支援も含めて多職種で行う医療としてとらえるべきであり,現在では支持医療とよぶようになった1)。
支持医療は多岐にわたるが(表1),本稿ではそのなかから,がん薬物療法によって誘発される悪心・嘔吐(chemotherapy-induced nausea and vomiting:CINV)と,シスプラチンによる聴力障害への対応について述べる。

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