特集 小児の頭痛
各論 小児の片頭痛
【コラム】片頭痛と遺伝子
西郷 和真
1,2,3
,
小田 いつき
1
SAIGOH Kazumasa
1,2,3
,
ODA Itsuki
1
1近畿大学病院遺伝子診療部
2近畿大学病院遺伝子診療部 医学部脳神経内科
3近畿大学病院遺伝子診療部 病院てんかんセンター
pp.153-154
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002240
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
片頭痛の遺伝学的研究は1990年代より始まり,ポジショナルクローニング法により原因遺伝子として同定された家族性片麻痺性片頭痛(FHM)が有名である。常染色体顕性遺伝形式をとり,その原因遺伝子は3種類が報告1)されている。それぞれ,CACNA1Aを原因とするFHM1,ATP1A2を原因とするFHM2,SCN1Aを原因とするFHM3がある。近年同定されたジストニア関連遺伝子であるPPRT2をFHM4と称する場合もある。FHMをはじめとする片頭痛の関連遺伝子の多くは,神経チャネルに関する遺伝子であり,片頭痛以外にもてんかんをはじめほかの症状を伴うことが多い2)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.