特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド
頭痛診療Start-Up
片頭痛を見逃さない—片頭痛診断のポイント
粟木 悦子
1
1鳥取県済生会境港総合病院脳神経内科
キーワード:
片頭痛診断
,
プライマリ・ケア
,
ICHD-3
,
片頭痛スクリーナー
,
4-item migraine screener
Keyword:
片頭痛診断
,
プライマリ・ケア
,
ICHD-3
,
片頭痛スクリーナー
,
4-item migraine screener
pp.2354-2357
発行日 2022年12月10日
Published Date 2022/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228636
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Point
◎片頭痛の診断はICHD-3に準拠して行うことが推奨されている.主要な片頭痛タイプとして「前兆のない片頭痛」と「前兆のある片頭痛」がある.
◎プライマリ・ケアにおいて,過小診断を避け簡便に片頭痛を診断するためには,4-item migraine screenerなどの片頭痛スクリーナーの使用が有用である.
◎肩凝り,頸筋の凝りも,「非拍動性の,締め付けるような,圧迫されるような」頭痛性状も,緊張型頭痛と片頭痛の鑑別には必ずしも役立たない.
◎患者の支障度の高い片頭痛を見逃さないためには,まずは片頭痛存在の可能性を視野に入れたアプローチが望ましい.
◎現在の診断基準に照らし合わせると,繰り返すつらい頭痛を訴えて受診する患者の大部分は片頭痛と診断される.
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