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特集 小児臨床検査2024
XIII.感染症検査
2.各感染症の検査 4)気管支肺感染症,胸膜炎・膿胸を疑ったときに必要な検査
Examination for bronchopulmonary infection and pleural empyema
星野 直
1
Tadashi Hoshino
1
1千葉県こども病院感染症科
キーワード:
培養検査
,
迅速抗原検査
,
核酸増幅検査
,
画像検査
Keyword:
培養検査
,
迅速抗原検査
,
核酸増幅検査
,
画像検査
pp.559-562
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002007
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1 気管支肺感染症の分類と関与する病原微生物
1)急性気管支炎
急性気管支炎の本態は,下部気管~気管支中枢側を中心とした急性炎症である。感染を契機に線毛上皮に障害が生じ,気道の通過障害をきたすことで各種症状が出現する。胸部聴診で副雑音を聴取するものの,単純X線写真で異常陰影を認めない場合に本症を疑う。急性気管支炎では,鼻汁や咽頭炎などの上気道症状に続き,4~6日程度咳嗽や発熱がみられる。病初期には乾性咳嗽を認めるが,経過の遷延とともに湿性咳嗽を呈するようになる。急性気管支炎の多くはウイルス感染により生じるが,湿性咳嗽が顕著な例や,回復期になっても発熱が続くような場合には,細菌の関与を考慮する。また,肺炎マイコプラズマや百日咳菌が関与する例では,咳嗽が長期化することがある。
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