特集 小児の渡航医学
各論
渡航関連感染症
マラリア
中村(内山) ふくみ
1
NAKAMURA-UCHIYAMA Fukumi
1
1東京都立墨東病院感染症科
pp.965-970
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001722
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はじめに
新型コロナウイルス感染症流行に伴う渡航制限がなくなり,国際的な人の往来が増加しつつある。それに伴い渡航後の健康問題を訴える患者の医療機関への受診が増加すると考えられ,輸入感染症について知識のアップデートが必要である。発熱を主訴に受診する患者で,とくにアフリカへの渡航歴がある場合には,必ずマラリアを考えて診療することが重要である。マラリアは早期診断,早期治療で良好な経過が得られる感染症であるが,治療の遅れは重症化し致命的となるからである。
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