特集 小児科医が知っておくべき筋疾患診療:遺伝学的理解と治療の最新事情
総論1:一般小児科医が理解しておくべき筋疾患診療の全体像
筋疾患にはどのようなものがあるか
松村 剛
1
MATSUMURA Tsuyoshi
1
1国立病院機構大阪刀根山医療センター脳神経内科
pp.1839-1845
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001413
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筋疾患とは
筋肉は,成人男性では体の4割程度を占める最大の臓器である。筋組織の特徴は,収縮・弛緩により動作をひき起こすことである。筋肉は運動時に大量のエネルギーが必要なエネルギー消費器官である一方で,グリコーゲンや蛋白質などエネルギー貯蔵庫でもある。運動による機械的刺激は損傷を招きやすく,損傷修復や再生が必要な器官でもある。筋疾患は,こうした過程のどこかに異常をきたすことによって生じる。
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