徹底分析シリーズ 素朴な疑問―これにて26件落着!
25件目―筋弛緩薬はどのように保管すべきか
畠山 登
1
HATAKEYAMA, Noboru
1
1富山大学附属病院 手術部
pp.358-359
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101200
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
筋弛緩薬は,中枢に作用するもの,神経筋接合部に作用するもの,筋小胞体に作用するもの,に分類される。そのなかで,いわゆる狭い意味での筋弛緩薬,つまり神経筋接合部に作用する筋弛緩薬は,私たち麻酔科医にとって,なくてはならない薬物の一つである。
緊急手術の気管挿管時などにすみやかに対応するために,手術室にある程度の数量は在庫が必要である。しかし,これらの筋弛緩薬は,法律により毒薬に指定されており,誤投与による医療事故,あるいは盗まれた筋弛緩薬が犯罪に利用されてしまう可能性がある危険な薬物でもある。
本稿では,手術室で頻用される筋弛緩薬であるスキサメトニウム,ベクロニウムおよびロクロニウムの保管について,薬事法により要求される保管法や,薬物の性質による保管条件について概説し,手術室における筋弛緩薬の保管について述べていきたい。
Copyright © 2011, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.