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特集 エキスパートが教える 小児の薬物治療
Ⅲ.疾患別
E.神経筋疾患
レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)
Restless legs syndrome
村松 一洋
1
Kazuhiro Muramatsu
1
1自治医科大学小児科学
キーワード:
ドパミン
,
鉄欠乏
,
睡眠障害
,
ADHD
,
遺伝的素因
Keyword:
ドパミン
,
鉄欠乏
,
睡眠障害
,
ADHD
,
遺伝的素因
pp.599-601
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001299
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1 疾患概念
レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome:RLS)は1945年にEkbomによって確立された疾患1)であるが,それ以前にも1672年にはWillisが報告している2)。小児では決して認知度が高いとはいえない。発症頻度は欧米では5~10%と高いが,アジアでは2%程度と欧米に比べて低く,遺伝的な素因が関連している。病態は,主にドパミン作動性神経系を中心としグルタミン酸系やヒスタミン,アデノシンを含む中枢神経系機能異常,鉄欠乏や鉄利用障害,遺伝的素因が考えられている3, 4)。ドパミンを合成する際にはtyrosine hydroxylase(TH)が必要であり,THの補酵素として鉄が必須であることから,ドパミン神経系と鉄利用障害は密接に関連している。
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