綜説
小児におけるレストレスレッグス症候群/Willis-Ekbom病
近藤 英明
1
1済生会長崎病院 睡眠医療センター
キーワード:
レストレスレッグス症候群
,
ビタミンD欠乏症
,
注意欠如・多動症
,
欠乏性疾患
,
鑑別診断
,
鉄
,
有病率
,
遺伝的素因(疾患)
,
夜間ミオクローヌス症候群
,
成長痛
Keyword:
Attention Deficit Disorder with Hyperactivity
,
Deficiency Diseases
,
Diagnosis, Differential
,
Restless Legs Syndrome
,
Vitamin D Deficiency
,
Prevalence
,
Nocturnal Myoclonus Syndrome
,
Genetic Predisposition to Disease
,
Iron
pp.257-263
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2017185492
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
小児期のレストレスレッグス症候群/Willis-Ekbom病(RLS/WED)について概説した。RLS/WEDは小児においても1〜2%存在する、睡眠を妨げることが懸念される疾患である。成人と同様に周期性四肢運動を高頻度で合併し、小児例では家族内発症が多い。小児RLS/WEDの診療においては、小児自身の言葉にRLS/WEDの症状が含まれる可能性に留意する必要があり、小児の言葉を引き出す適切な問診が求められる。また、注意欠如・多動性障害(ADHD)にRLS/WEDが高頻度で合併することが報告されている。小児のRLS/WED治療において、成人で有効性が認められているドパミン作動薬やガバペンチンエナカルビルの安全性は確立されていない。ADHDの併存が高率である可能性を考慮すると、低用量でもドパミン作動薬の増量に伴い衝動性が顕在化する恐れもあることに留意する必要がある。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.