特集 小児科医ができるアドボカシー活動~こどものこえを社会のこえにするために小児科医ができること~
地域レベルのアドボカシー―こどもの課題を地域で取り組む
パンデミック下でこどものこえを社会に届ける富山の取り組み
種市 尋宙
1
TANEICHI Hiromichi
1
1富山大学学術研究部医学系小児科学
pp.1604-1607
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001146
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はじめに
こどものこえが届きづらくなるもっとも危険な状況として,大人たちが混乱するときが挙げられる。自然災害が多いわが国では大きな地震が起こるたびに,こどもたちのこえがかき消されてきた。こどもたちにも支援のニーズがあるにもかかわらず,ニーズはないと判断されてきた。このままでは状況が改善されないと懸念され,災害時小児周産期リエゾンが設立されるようになった1)。しかし,この活動は地域ごとの差が大きく,混乱時に大人へこどものこえをどのようにして届けるか,各地域での課題は山積で種々取り組みは続いていた。
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